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僕のアコギ宅録方法

僕がどうやって自分のギター演奏を録音(録画)しているかを紹介したいと思います。 

(1)録音機材

一番簡単なのは言わずもがな、スマホのカメラとマイクを使った一発録り。これは解説不要ですね。Twitterに今すぐ演奏動画を投稿したい!っていう、自己顕示欲満々なとき(笑)はこれ。スピード勝負なので音の良し悪しは気にしません。

 

次に簡単なのはデジカメ。僕が使ってるデジカメはそんなにひどくない音で録れるので、YouTubeのサブアカウントにアップしているような拘りの少ない動画では結構使ってます。

デジカメの録音は、一般的に音量を一定にする機能が働くと思います。小さい音は大きく、大きい音は抑えて録音される。要はコンプレッサーの機能です。これが吉と出るか凶と出るか、自分では制御不能なので、そこは割り切るしかありません。

 

音にこだわりたい時は、デジカメで動画を撮影しつつ、音はハンディレコーダー(ZOOM H4n)で別に記録しています。このBLOGの本題はこれ。ここからはこの方法について書いていきます。

※ビデオカメラの外部入力を活用するなど、他にも良いやり方はあると思いますが、ここでは僕が昔からやっている方法を紹介します。

(2)レコーダーを使った録音

これもいくつか方法があります。

 

①レコーダー付属のステレオコンデンサーマイクで生音を録る。

 

②ピックアップの音をレコーダーにライン入力して録る。僕のギターはマグネとコンタクトピエゾの2つのピックアップをステレオ出力できるので、Y字ケーブルを使って2ch録音します(2つのピックアップをL-chとR-chに分けて記録)。アクティブピックアップなのでプリアンプ等は介さず直接ライン入力してます。

 

③レコーダーで生音とピックアップの音を4ch録音する。ZOOM H4nは 4ch同時録音が出来るのです。上の①と②を同時に録音するってことですね。

 

④ピックアップの出力をエフェクターを通してレコーダーにライン入力。所謂エフェクトの「掛け録り」です。

 

<関連BLOG>

ハンディレコーダー:ZOOM H4n

(3)録音方法をどう使い分けるか?

①~③は録音した後にPCソフトで音を加工するのが前提、④は一発録り。手間を考えれば④が簡単なのだけど、宅録なら僕は基本的に前者です。後者(掛け録り)の場合、録音した後に「演奏は良かったのにリバーブがかかりすぎてた~」ってなったりすることがあるわけで、そうなると悔やまれますからね。前者なら録音後にエフェクトの調整をするので、手間はかかりますが音作りにとことん拘れます。いかにも僕向き(笑)

 

①~③の使い分けについては、爪弾きなら基本は①。やっぱり生音がいいですよね。でもゆったりめのバラードなどでマグネの音も欲しい時には③にします。

 

ストローク系で押尾コータローサウンドを狙うならなら②か③。アコギらしさを少しでも出したいときは悩むことなく③です。ただ③は音声ファイルが2つ作られ、録音後の処理が少し面倒になるので、簡単に録音したいとき、それから敢えて生音ではなくピックアップの音にしたいときは②にすることもあります。

 

それから、我が家は道路の騒音がかなり入り込んでくるんで、生音をきれいに録るのが難しいんですよね。それで①を敬遠してしまうことがあります。②だと横でテレビ付けてても大丈夫なんで、その意味で②を使うこともあります。 

(4)音の加工(エフェクト処理)

①~③の場合、CUBASEというDAWソフトを使って、録音したファイルをPCで加工しています。エフェクトをいろいろ調整しながら音を作りあげていくわけだけど、この作業を面倒と思うか、楽しいと思うか、人それぞれでしょうね。僕はめちゃくちゃ楽しいです。調整次第で自分が上手くなったような気になるから。ギター弾いてる時間より、この作業にかける時間のほうが長いこともしばしば(笑)

 

エフェクターは、CUBASE上て機能するソフトウェア・エフェクターを使います。よく使うのは、イコライザー、コンプレッサー、リバーブ、ディレイ、コーラス。曲によってはオーバードライブ(ディストーション/アンプシュミレータ)やフランジャーなど、エレキギターで使うようなエフェクトを掛けることもあります。

 

DAWソフトを使って音を加工するメリットは、音を聞きながらエフェクトの掛け具合を試行錯誤的に調整出来ること。エフェクターには調整可能なパラメータが沢山あるので、最適な設定を追求出来ます。ただ、やりだすとキリがないのでこの作業は適度に(笑)

 

③の方法で4ch録音した場合では、マイクの音、マグネの音、ピエゾの音、それぞれのエフェクトの掛け方を変えることが出来ます。特にイコライジングは別々にやりたいですよね。マグネの低音を強調するためにマグネだけLowを強めにするとか。リバーブの掛け方にしても、メロディーを響かせるためにマグネは深く、ボディーヒット(バスドラ)の軽快さを出すためにピエゾは浅く、なんてことも出来ます。こういうことをソフトじゃなくてハードでやろうと思ったら、沢山の機材をそろえなくちゃいけませんが、DAWソフトを使えば簡単に出来ちゃいます。

 

それから、曲の一部だけエフェクトの掛け方を変えることも出来ます。例えば、曲の中間部分だけ他の部分よりディレイを思いっきり長めに掛けたいとか、あるフレーズにだけディストーションやフランジャーを使いたいとか、PANを調整して特定部分の音を左右に飛ばしたいとか。アイデア次第でいろいろ出来ちゃいます。ディレイのテンポも録音後に調整するから、曲のテンポにぴったり一致させられます。

 

こういったことはエフェクターの掛け録りでも不可能ではないのだろうけど、相当難しいでしょう。押尾コータローさんの場合は、エンジニアの方が演奏に合わせてエフェクトを調整してるので、ライブでも凝った音作りが出来てますが、独りでそれをやるのは現実的じゃないと思います。

 

尚、音にこだわりを持っている場合は、あのメーカーのあのリバーブ装置を使いたい、なんてこともあると思います。僕はそこまでの追及はしないので、ソフトウェアを使ったエフェクト加工で満足してます。

 

エフェクト処理については、今後もう少し掘り下げて、動画も使いながらいくつかBLOGを書いていきたいと思ってます。

 

<関連BLOG>

DAWソフト:Steinberg CUBASE

(5)動画の編集(画像と音の合体)

次は画像と音の合体。動画編集ソフトの Adobe Premiere Elements を使って、デジカメで撮った動画ファイルと CUBASE で加工した音声ファイルを合体させます。動画ファイルと音声ファイルのタイミングをぴったり一致させる必要がありますが、このソフトを使えば可能です。デジカメで撮った動画ファイルにも音声が入っているので、それとCUBASEで作った音声ファイルの再生タイミングが一致するように微調整します(最終的にはデジカメで撮った音はボリュームをカット)。

 

動画については、タイトルやテロップ入れ、フェードイン・フェードアウト、画面のトリミングや明るさの調整などをしてます。割と気に入って使ってる動画エフェクトが「照明機能」。スポットライトを当てたような画像に加工することが出来ます。

 

<関連BLOG>

動画編集ソフト:Adobe Premiere

(6)終わりに

僕がやってることを長々と書いてきましたが、これが最適なのかどうかわからないし、僕が加工した音が良い音なのかどうかも自信がないので、こういったことを専門的に教えてもらえるところがないかな、なんていつも思ってます。

 

「随分手間かけてよくやるよ」って思う方もいると思うけど、手をかければ自分の演奏が実力以上に良くなっていく感じがするし、後から自分で聞いた時に満足できる完成度に高めたいっていう気持ちがあるんです。オリジナル曲や自分がアレンジした曲なら尚更。自分の演奏を一つの作品として残しておきたいという気持ちです。それもこれも自己満足ですけどね。もともと僕はかなりの凝り性で、こういう作業が大好きっていうのが前提ですけど。

 

今回のテーマは宅録でしたが、ライブ演奏となれば全然話は違います。弾いたその場で良い音、思い通りの音を出すための機材や方法は、今回の話とは全く別物。それを追求されている方も沢山いますよね。ただ僕の場合は、家でギターを弾き、家で録音し、それをYouTube等に載せ記録として残していくっていう活動が圧倒的に多く、ライブで演奏することは極稀。だから力の入れ方も宅録中心になってます。

 

<2019年4月追記>

最近はスマホアプリやスマホ周辺機材も充実してるので、スマホでの音楽制作も簡単でいいのかもしれないですね。僕もその後、iRig Acoustic Stageやコンデンサーマイクを購入。ハンディビデオカメラも手に入れたので、ここで紹介した以外の選択肢が増えました。生音を録る場合も、ZOOM H4n の内蔵マイクだけで録音するのではなく、コンデンサーマイク あるいは iRig Acoustic Stage をプラスしたほうがいいんじゃないかとか考えてます。最終的にどの方法に落ち着くか、まだまだ研究は続きます。