僕が一番好きなアーティスト、これは迷わず吉田拓郎さんてす。押尾コータローさんも同じくらい好きですが、好きの種類が違って、拓郎は崇拝の域。拓郎の言動全てが憧れ。男が男を好きになる世界。
拓郎を聞き始めたのは中学生の時でした。拓郎ファンの中心世代より僕は一世代ぐらい下なので、当時、周りに拓郎のことで盛り上がれる友達もいなくて、雑誌で同世代の拓郎ファンの女の子を見つけて文通したのを覚えてます。お手紙の文通ですよ。古すぎ(笑)
好きな曲の話をするとき、詩がいいって言う人は多いと思うんですが、僕は詩から入ることは多くなくて、まずはメロディー、そして後から詩がついてくる感じ。最初、拓郎の字余りソングに衝撃を受けたのは確かなんだけど、基本的にメロディーメーカーとしての拓郎が好きなんです。それは今でも同じ。
最近のJ-POPとかと比べると、コード進行もメロディーも単純なんだけど、それでいいんです。それが拓郎節なのです。御本人以外が拓郎の歌を唄うと、ちょっとダサい感じになることがあるけど、それは拓郎のメロディーがおしゃれじゃないから? 拓郎を唄うには年季がいるんです(笑)
何がそんなにいいのか、言葉では説明できないんだけど、誰かに賛同してもらう必要もなく、絶対的に好きなんですね。
サウンド面、特にLIVEの音は間違いなく最高だと思います。バックバンドは超一流。なんと言ってもアレンジがいい。拓郎はライブによってアレンジをガラッと変えることがあって、イントロ聞いても何の曲かわからないこともよくあるんだけど、それもLIVEの楽しみです。めちゃめちゃかっこいいイントロだなっ思って、唄が出てくると急に演歌っぽい感じになっちゃう、というのも良くある話だったりしますが(笑)
なので拓郎の曲はアレンジ(伴奏)もかなり聞き込みました。どの楽器がどんなフレーズを弾いてるか、そういう聴き方をしてました。僕のアレンジアイデアは、拓郎の曲から来ているものが相当大きいと思います。
写真左側は「TOUR1979」のアルバムジャケット。愛知県の篠島で行われたオールナイトコンサートが入ってます。1979年は僕が拓郎を聞き始めた年でもあり、このライブアルバムは何回も何回も聞きました。僕はまだ中学生でライブには行けなかったけど、同じ空間に居た方々がうらやましくてたまりません。
当時バックで弾いてた青山徹のリードギターは神だと思いました。「ムーンサルト」っていうバナナ型(三日月型)のギターを使ってて、すごい憧れでした。
アルバム「LIVE '73」では高中正義のギターが聞けます。バックミュージシャンとしてステージに立ってたんですね。やっぱりギターは相当目立ってます。
最近の拓郎のバックバンドでは鳥山雄司さんのギターがお気に入り。鳥山さんのギターはすごく色っぽいと思います。
人間、歳とともに、見かけも考え方も変わるわけで、拓郎もだいぶ落ち着いて、少しおじいちゃんっぽくもなってきましたね(笑)。でも、それでもLIVEはやってほしい!